部門

トップ > 部門 > 中央検査室 > 輸血検査部門

輸血検査部門

輸血検査

院内の輸血療法が安全かつ適正に行われるよう、臨床検査技師が24時間体制で対応しています。
2015年12月に全自動輸血検査装置を導入しました。
輸血管理システムを使用して、血液型の照合、血液製剤の入庫・出庫を行い、血液製剤の保管管理は自記温度記録計付きの専用保冷庫を使用しています。
業務としては、血液型検査・不規則抗体検査・輸血時の交差適合試験・自己血採血業務の補助などを行っています。

血液型検査

輸血を実施するにあたって、ABO血液型とRh血液型を合わせることは原則であり、通常、異なる時点で採血された検体を使用して二度検査し、血液型を確定することとされています。
ABO血液型は、A・B・O・ABの4つの基本型に分類されます。
Rh血液型は、ABO血液型に次いで重要な血液型です。日本人のRh陰性は約0.5%です。

不規則抗体検査

不規則抗体は主に輸血歴や妊娠歴の既往のある人から検出されます。
不規則抗体の有無を事前に確認することは、安全な輸血に重要な意味を持っています。日本人の検出率は約0.4~4%です。
 

交差適合試験

輸血を受ける患者さんの副作用を防止することを目的として必ず実施します。
輸血には「同種血輸血」と「自己血輸血」があります。

【同種血輸血】
日赤血液センターから供給された、献血由来の血液製剤と患者さんの血液を用いて交差適合試験を行います。
この検査で適合となった血液製剤が患者さんに輸血されます。

 

【自己血輸血】
同種血輸血に伴う副作用(免疫的感作・感染症)を回避する目的で行われています。
当院では、術前貯血式・希釈式・回収式の3方法を行っていますが、術前貯血式全血液状保存が主流です。
対象者は、採血基準をもとに病状の進展がゆるやかで、全身状態が安定している、待機的手術の方に限られます。


輸血部門では、検査のみでなく院内で適正な輸血療法が行われるよう年6回の輸血療法委員会を開催し、血液製剤の適正使用を検討するなど、日赤血液センターと連携のもと、輸血に関する情報を他の部署へ提供しています。
また、院内の輸血状況の確認のため、輸血実施時の監査や看護部との勉強会を行うなど多方面において活動しています。