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内科


 

内科の紹介

内科は医師23人体制になっており、医師数、外来・入院患者数など院内において最大規模の診療科です。

山梨大学医学部と密接に連携しており、各医師は最新の医療に積極的に取り組んでいます。また各分野の専門医を中心にした各診療科による診療体制が整備されています。常勤医師による「呼吸器内科」「循環器内科」「消化器内科」「腎臓・膠原病内科」「糖尿病・内分泌内科」「総合内科」、の6診療科体制で前述の内科領域の診療に対応が可能です。

外来担当表を別に示しますが、基本的には専門外来制をとっています。各専門外来では、予約患者と各専門外来宛の紹介患者、すでに疾患名が分かっている新患などを担当しています。「新患外来」として、内科宛の紹介患者や紹介状のない新患患者などに総合内科の経験豊富な医師が毎日対応しています。

入院診療は各専門グループで担当し、主治医・担当医の複数体制をとっています。

当院内科は下記の学会施設認定を受けています。

  • 日本呼吸器学会認定施設
  • 日本消化器病学会認定施設
  • 日本消化器内視鏡学会指導施設
  • 日本肝臓学会認定施設
  • 循環器専門医研修施設
  • 日本腎臓学会研修施設
  • 日本透析医学会認定施設
  • 日本内科学会教育関連病院
  • 日本糖尿病学会認定教育施設

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呼吸器内科

診療スタッフ
大木 善之助(おおき ぜんのすけ)診療部長 (社)日本呼吸器学会 専門医
菱山 千祐(ひしやま せんすけ)科部長 (社)日本呼吸器学会 専門医
樋田 和弘(といだ かずひろ)科長 (社)日本内科学会 認定内科医
井手 秀一郎(いで しゅういちろう)医長  
篠原 健(しのはら けん)医師  

 

特色

2009年1月1日より、「呼吸器内科」を標榜しています。2002年より日本呼吸器学会認定施設です。

スタッフは常勤6名、非常勤1名(井上 修)で、呼吸器疾患全般を幅広く診療しています。
とくに、肺癌、睡眠時無呼吸症候群(SAS)各種呼吸器感染症(肺炎)、気管支喘息、間質性肺炎に力を入れており、いずれの疾患の患者数も山梨県内でトップクラスです。常に40人以上の呼吸器疾患患者が入院しています。

学会や研究会活動にも積極的に参加し、毎年20題前後の発表を行っています。毎木曜日には呼吸器科スタッフによる呼吸器内科入院患者全例を対象としたカンファレンスを、毎水曜日には呼吸器外科と放射線診断科・放射線治療科と病理科合同で院内カンファレンスを実施しています。
その他にも、毎月1回の「山梨胸部疾患研究会」、年1回の「山梨早期肺癌セミナー」「山梨胸部画像診断研究会」「山梨呼吸器セミナー」を主催して、診療レベルの向上を図り、周辺の診療所や県内の他の病院との連携に努力しています。

 

主な疾患と実績(担当医師)

  • 肺癌(大木、樋田)
    年間120名前後の新規患者があります。集団検診やCT検診で発見される早期の肺癌の適切な診断と治療に他科の医師と協力して取り組んでいます。非手術例には日本肺癌学会ガイドラインを参考にし、QOLを重視した外来化学療法を施行しており、2004年5月からは、院内に開設された「外来通院治療室」を利用した安全で快適な治療を心がけています。また、EGFR・ALK に代表される遺伝子変異の検査も積極的に行っており、治療選択に役立てています。

    2016年4月より呼吸器腫瘍センターを開設、センター長に大木が就任しております。
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)(菱山、樋田)
    2000年からSASの診療を開始し、現在までに約800例の患者が受診しています。外来での簡易検査、入院での精密検査、その後のSAS外来での管理などのシステムは確立しています。歯科口腔外科、耳鼻科、循環器科などと共同して診療しています。2006年9月までに、鼻CPAPの導入が約280例、歯科装具が約100例、耳鼻科手術が10例行われています。SASに合併する生活習慣病の管理、栄養指導にも取り組んでいます。

    2016年4月に睡眠時無呼吸センターを開設、センター長に菱山が就任しております。
  • 呼吸器感染症(樋田)
    外来受診の肺炎(市中肺炎)は年間200例前後で、約2割が外来治療、約8割が入院治療になっています。日本呼吸器学会ガイドラインを参考にした効率的な治療を行い、入院期間の短縮を心がけています。
  • 間質性肺炎・肺線維症(大木、菱山)
    診断と治療の難しい疾患群であり、他の病院からの紹介患者が多く、年間40~60例を診療しています。
  • 気管支喘息(大木、菱山)
    吸入ステロイドの早期導入と維持、管理を医師、看護師及び薬剤師が共同で指導しています。咳型喘息、難治性喘息に取り組んでいます。2014年6月より呼気NO 検査を導入し、診断と治療に役立てています。
  • 呼吸不全(樋田)
    様々な疾患での急性、慢性呼吸不全に対する非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)に取り組んでいます。在宅NPPV例も10例に達しています。慢性呼吸不全患者に対する在宅酸素療法は約40例を管理中です。
    2016年6月にRST(呼吸サポートチーム)が発足、人工呼吸器装着患者様の早期離脱支援・安全管理・合併症予防をサポートしております。

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循環器内科

診療スタッフ
沢登 貴雄(さわのぼり たかお)副院長 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本循環器学会 専門医
齊藤 幸生(さいとう ゆきお)科部長 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本循環器学会 専門医
(社)日本心血管インターベンション治療学会 認定医 専門医
瀧島 勳(たきしま いさお)科部長 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本循環器学会 専門医
河合 正太郎(かわい しょうたろう)医師  
鈴木 惇平(すずき じゅんぺい)医師  

 

特色

当科では狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全、心筋症、弁膜症、高血圧症、動脈硬化症などの心臓や血管に関わる疾患の診断、治療を行っています。

症状としては、胸痛や動悸、息切れ、失神、むくみなどの症状がある方、検診で高血圧、心電図異常、心雑音を指摘された方が対象となります。

当科における診療では病歴聴取と診察を重視して、必要な検査を患者さんとともに進めていきます。入院においては医師、看護師が協力しチームワークの下にグループ治療を行います。動脈硬化の原因となる高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満の管理、治療に力を入れています。

 

主な疾患と実績

いずれも最新鋭の機器で県内有数の設備です。これらの機器の使いこなしも日々向上を心がけ、甲府地域の最先端の医療を担うのにふさわしい病院を目指しています。

  • 心臓カテーテル検査
    狭心症、心筋梗塞症、心筋症などの診断に必須の検査で年間300件を行っています。急性心筋梗塞症などで緊急に行った検査は年間60件です。カテーテル血管治療(ふうせん治療、ステント治療)は年間70件行っていますが、安全性・有効性を高めるために血管内超音波装置を併用しています。徐脈性不整脈に対してはペースメーカ埋め込みを年間30件行っています。
  • 心エコー図検査
    超音波により心臓の動きや形態、血流の状況がわかります。循環器疾患の診断には必須の検査です。年間1,600件行っています。
  • ホルター長時間心電図
    日常生活における不整脈や狭心症の発作を長時間記録により捕らえます。当院では院内で解析し、緊急性のある場合は患者さんに迅速に電話連絡を行います。年間150件行っています。
  • トレッドミル運動負荷試験
    ベルトコンベアを用いた運動試験で歩行負荷による症状、心電図変化を評価します。狭心症の診断では最初に行います。年間200件行っています。
  • 冠動脈CT検査
    造影剤を使用し冠動脈の描出を行います。早い脈ではきれいな画像が得られないために撮影時にはβ遮断薬を併用することがあります。年間100件行っています。

腎臓・膠原病内科

診療スタッフ
緒方 亮二(おがた りょうじ)科長 医学博士 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本腎臓学会 専門医
(社)日本透析医学会 専門医
(社)日本リウマチ学会 専門医 
秋山 大一郎(あきやま だいいちろう)科長   (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本腎臓学会 専門医・指導医
(社)日本透析医学会 専門医・指導医
(社)アフェレシス学会 専門医
 医学博士

 

主な疾患と実績

改善する見込みのある腎臓病の患者さんには、慢性腎不全への進行を防ぐために積極的な治療を行っております。症状がなく治療を急ぐ必要が無い場合は3泊4日の入院で腎生検を行い、2週間後の外来で腎生検の結果を参考にして治療法の選択を行います。

慢性腎不全の原因として糖尿病性腎症に次いで2番目に多いとされるIgA腎症はこの腎生検でしか診断できない疾患の一つです。そのIgA腎症の根治的治療法として期待されている扁摘パルス療法が日本全国で浸透してきており、当科でも積極的に施行しております。

大量の蛋白尿による低アルブミン血症と体液過剰症状( 浮腫・高血圧・呼吸困難) をきたしている病態をネフローゼ症候群といいます。この場合はまず利尿剤の注射・アルブミンの点滴・一時的な透析などで体液過剰の補正を行います。補正されたところで腎生検を施行し原因の診断を行い、その後ステロイドの点滴・免疫抑制剤の内服・LDLアフェレーシス療法といったネフローゼに対する治療を施行します。

 

腎臓病が治療されないまま時間が経過しますと、腎機能の低下に伴い腎臓のサイズが小さくなってきます。両側の腎臓が萎縮し根治的な治療ができなくなった状態を慢性腎不全といいます。ここまでくると治療目標は腎機能の改善ではなく、透析導入までの期間を健康的な状態を保ちながら延長させることとなります。具体的な治療としては慢性腎不全の症状である溢水や貧血・電解質異常の補正を行いながら、カリウム制限や塩分制限といった腎臓の負担が少ない食事内容を指導していきます。

しかし、いずれは腎代替療法( 血液透析・腹膜透析・腎移植) が必要になりますので、3つのうちいずれかを選択する必要があります。血液透析を希望している患者さんには内シャント設置術を2泊3日の入院で行います。当院で内シャント作成が困難な場合や腹膜透析・腎移植を希望される患者さんについては山梨大学泌尿器科の腎不全専門外来を紹介いたします。身体所見や血液検査の結果から血液透析が必要になった場合は10日前後の入院で血液透析導入を行います。退院後は患者さんの居住区や生活環境などを考慮しながら適切な維持透析施設を紹介いたします。

 

関節リウマチは以前は有効な治療薬がほとんどなかったため痛み止めやステロイドの内服、関節内注射などで症状を抑えながら手術療法で関節整復のタイミングをみていくという治療が中心であり、整形外科医がリウマチ診療の担い手でした。こういった従来の治療法では関節の破壊を抑えることができませんが、現在はリウマトレックスを初めとしたさまざまな治療薬で関節の破壊を抑制できるようになりました。そのため全国的に関節リウマチの治療の担い手は整形外科医からリウマチ内科医に次第にシフトしてきております。

関節リウマチの治療はまず全身状態を把握してリウマトレックスが使用できるかどうか判断することが必要になります。リウマトレックスが使用できない場合や単剤で効果不十分の場合は他の免疫抑制剤の使用を検討します。いずれの薬剤にも重篤な副作用がおこる可能性があり、定期的な検査でその発症予防・治療に努めます。

SLEやANCA関連血管炎といった膠原病の一部は致命的な状態に重篤化したり、急性腎不全を発症したりすることがあります。そのような場合は透析療法やアフェレーシス療法などを併用する必要があります。当科は同一科でこれらの治療法に対応することが可能な数少ない施設であり、重症膠原病にも十分な対応を行うことができます。

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糖尿病内科・内分泌内科

診療スタッフ

前島 優(まえじま ゆう)医師

(社)日本内科学会 内科専門医

紹介

平成14年4月に糖尿病学会指導医である新藤医師が着任し、それまでは内科全体でカバーしていたこの領域の疾患の診療を行うことになりました。山梨県における糖尿病診療システムの中核病院としての役割をはたしています。

 

特色

1.患者指導システム

糖尿病患者さんの診療においては生活指導が最も重要な点です。そのためのシステムとして

  1. 外来での個別栄養指導・療養指導 管理栄養士が個々の患者さんの状態に応じて必要なだけ行います。今後療養指導士による栄養指導以外の療養指導も外来で個別指導を行う予定で準備を整えています。フットケア・透析予防のための指導なども行っています。
  2. 糖尿病教室 現在年間5回、主に新たに糖尿病と診断された患者さんを対象に指導スタッフ(医師、栄養士、看護士、薬剤師、理学療法士)総出で工夫を凝らして行っています。
  3. 6日間の指導入院 クリティカル・パスを用い、患者さんの治療に必要な知識、技術を習得してもらい、治療の動機づけを行って、長期的に治療が良好に進むよう指導しています。
  4. 現在8名の日本糖尿病療養士(CDE-J)が指導に携わっています。
  5. 現在CDE-Jに加え、1名の糖尿病認定看護師が指導の中心となって活動しています。

 

2.合併症の評価

タッチテスト、神経伝導検査などを用いた県内でも最高水準の糖尿病性神経障害の評価、治療、糖尿病性腎症食の指導、頚動脈エコー、血管脈波速度(PWV)、ABPIなどを用いた動脈硬化の評価など他病院に先駆けておこなっています。

 

主な疾患

  1. 糖尿病
  2. 高脂血症
  3. 内分泌疾患、甲状腺、副甲状腺、下垂体、副腎などの疾患

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血液浄化療法室

診療スタッフ
小室 三津夫(こむろ みつお)統括科部長  (社)日本透析医学会 専門医
(社)日本泌尿器科学会 専門医
緒方 亮二(おがた りょうじ)科長 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本腎臓学会 専門医
(社)日本透析医学会 専門医
(社)日本リウマチ学会 専門医 
秋山 大一郎(あきやま だいいちろう)科長  

 

特色

現在、泌尿器科3名、腎臓内科2名が、兼任のかたちで血液浄化療法室の診療にあたっています。

治療のほとんどは、慢性腎不全に対する維持血液透析です。当院で導入した患者さんだけでなく、希望があれば他院で導入された患者さんにも対応可能です。当院は総合病院であり、透析患者さんが他疾患で入院加療の際の透析治療にも対応しています。

また、急性腎不全(腎機能改善の可能性あり)に対する緊急透析、エンドトキシン血症などに対する吸着療法(エンドトキシン吸着、免疫吸着など)も可能な範囲で対応しています。

バスキュラーアクセスの作成、インターベンション治療も行っています。

 

主な疾患と実績

腎不全(急性・慢性)は年間20~30名の新規患者がいますが、そのほとんどは慢性腎不全です。

 

新規患者以外にも慢性腎炎から慢性腎不全に進行した症例も10~20名おります。急性腎不全の場合は一般的に透析を行ったとしても、腎機能が改善して再び透析から離脱できることも少なくありませんが、慢性腎不全の場合は残念ながら腎機能の回復の多くを望めません。内服治療、食事療法、生活指導の3本柱で少しでも透析開始を引き伸ばすことが治療の主眼となります。退院では年間20~30名の血液透析導入を行っています。当院の透析ベットは常に満床状態にあるため、透析開始後は自宅にできるだけ近い透析をしている医療施設に紹介をさせていただいています。

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総合内科

診療スタッフ
岩﨑 康一(いわさき こういち)統括科部長 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本循環器学会 専門医
(社)日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医
   信州大学医学部臨床教授
   医学博士  
河埜 功(こうの いさお)科部長 (社)日本内科学会 総合内科専門医
(社)日本循環器学会 専門医
   日本高血圧学会 専門医
   医学博士 
上記2名の他 新患外来担当医師  

 

特色・診療内容

  • 内科全体の初診外来を担当し より的確な診断を目指し、必要に応じ臓器別専門科とも連携し効率的な医療を心がけています。
  • 社会の高齢化が進み複数の健康問題をかかえる方が増えており、そのような患者さんを総合的に診療し包括的なバランスの良い医療を提供することを目指しています。