歯科口腔外科
診療スタッフ
新中 康史(にいなか やすふみ) 歯科口腔外科部長 |
山田 隆彦(やまだ たかひこ) 医長 |
特色
当院は甲府市の基幹病院として、近隣の医院・歯科医院との間に地域医療連携システムを有しており、紹介された患者さんが円滑に受診できるよう配慮しております。医療機関より直接FAXをいただくことにより初診の患者さんの受診予約やCTなどの検査依頼が可能です。また開放病床を有しているため在宅診療を受けている患者さんも入院の上、安心してかかりつけの医師による処置を受けることができます。
(1)専門領域
顎・口腔領域(アゴや口の中)に発生するさまざまな疾患の治療を専門としています。
(2)主な診療対象
智歯などの埋伏歯、顎骨嚢胞、顎関節症、顎骨骨折、歯の脱臼・脱落、顎変形症、口腔粘膜疾患、口腔および顎骨腫瘍、唾液腺疾患、歯性感染症、顎骨骨髄炎、睡眠時無呼吸症候群(スプリント療法)など。
総合病院の性格上、心疾患や糖尿病など内科的疾患を有する患者さんの抜歯など外科処置も数多く手掛けています。
(3)治療
- 疾患別にみて最も多いのは埋伏智歯(親知らず)の抜歯症例で、年間350例の抜歯を行っています。抜歯に対する不安の強い患者さんには、気持ちの安静を保てるように鎮静法を併用した治療も行います。
- 顎関節症の年間受診者数は約130名で、埋伏智歯に次いで多い疾患です。顎関節断層X線やMRIを利用して検査を行い、主としてスプリントやマイオモニターを用いた保存的治療を行っています。
- 口腔粘膜疾患は口腔内の局所的な原因で生じているものばかりではなく、全身疾患や皮膚疾患の部分症状である場合も多いことから、他科との協力関係のもとに治療に当たっています。
- 歯の外傷や顎骨骨折の治療にはダイレクトボンディングシステムによるブラケットを用いて、歯周組織損傷のない固定法を選択しています。また骨折部の接合材としてはチタンのミニプレートや生体内で分解吸収されるポリL乳酸のプレートを使用しています。
- 下顎前突症や開咬症など顎変形症の外科的矯正手術も矯正歯科専門医と連携して積極的に取り組んでいます。
- 睡眠中の歯ぎしり防止のためのナイトガードやいびき・睡眠時無呼吸症候群の治療に使用するスリープスプリントなど各種のマウスピースを用いた治療も行っています。
(4)独自の設備
外来手術室、 笑気吸入鎮静法設備、マイオモニター、生体情報モニタ
(5)検査設備
CT2台、 MRI、 超音波診断装置
外来診療
初診患者さんの受付は午前8時30分から11時までとなっています。
※初診・予約外患者様の受付について
『毎週金曜日』は、午前中から全身麻酔下の手術を実施するため、予約患者様のみの診察とさせていただきます。よって、初診・予約外患者様の受付はできませんのでご了承ください。
実績
過去3年間に全身麻酔下に施行された手術(入院手術)を術式別にみると埋伏智歯4本同時抜歯や小児の上顎正中埋伏過剰歯など埋伏歯の抜歯術が多く(49.6%)、良性腫瘍および顎骨嚢胞摘出術(16.8%)、顎骨骨折の観血的整復固定術(15.1%)でした。埋伏歯抜歯症例の場合、入院に要する期間は3~5日間です。