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生物学的製剤(デュピルマブ)による慢性副鼻腔炎治療

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の方で、ステロイド薬などの薬物療法でも改善が乏しい場合や、手術後も鼻茸が充満するように再発する場合で、15歳以上の方に生物学的製剤(デュピルマブ)による治療を行っております。

デュピルマブは、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に深く関わるサイトカイン(免疫細胞が作る物質)であるインターロイキン4およびインターロイキン13の働きを抑えることで効果を発します。

重症の気管支喘息およびアトピー性皮膚炎にはすでに治療応用されていたデュピルマブですが、2020年4月から「鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)」にも投与可能となりました。

使用するにあたっては、規定された患者要件を満たすかどうか検査や医師の判断が必要となります。

鼻茸の縮小による鼻閉や嗅覚低下症状の緩和が期待されます。可能性は低いもののアナフィラキシー(全身のアレルギー症状)や好酸球数増加による咳・発熱・手足のしびれなど副作用が起こりうるため注意は必要です。

2週間間隔での注射投与となり、病状安定後には4週間間隔での投与が可能となります。

十分な練習のうえで自己注射も可能で、通院による時間的負担の軽減が図れます。

治療費が高額となるため高額医療費制度や、好酸球性副鼻腔炎で該当する方では指定難病に対する医療費助成制度など、医療費負担を軽減する制度について案内いたします。

 

メーカー情報サイト https://www.support-allergy.com/crswnp/